地域を支える生産者

2022年5月 茶生産者

地域の農業・景観を守りたい

茶生産者
有限会社 深緑茶房(代表取締役社長 松倉 大輔さん)

生産加工部のみなさん(左から)
小倉 大輔さん(40歳) 高尾 哲也さん(47歳)
西村 彰太さん(37歳) 仁田 勲さん (43歳

プロフィール

平成11年に、3戸の茶農家が地域の農業・景観を今後も守っていきたいという思いを実現すべく、深緑茶房を共同で設立。平成18年には、日本の農林水産分野で最高の栄誉とされる「天皇杯」を受賞する等、名実ともに高い評価を得ています。

地域とともに育む

 標高の高い松阪市飯南・飯高地域は、水はけの良い石地の緩傾斜が広がり、昼と夜の寒暖差があるため昔からお茶の栽培が盛んな地域です。深緑茶房では、先人たちが築き上げた地域の農業・技術・景観を引き継ぎ、お茶の生産・加工・販売までの一貫体制を構築し、美味しさの追求と安全・安心なお茶作りに責任を持って取り組んでいます。深緑茶房で販売するお茶はすべて自社の茶葉を使用し、品質に自信をもった高品質なお茶作りを心掛けています。

タイミングが大切

 春先の肌寒い時期に新芽がゆっくり成長する一番茶は、うま味と新鮮な風味があり一年の中で最も美味しいお茶です。しかし、新芽は霜の被害を受けやく、霜が降りそうな冷たい朝は防霜ファンが正常に稼働しているか日々巡回で確認しています。機械化で作業の効率やコストの軽減を図っていますが、土壌への有機物の投入や摘採期のタイミングを見極めるなど大事な作業は人の手と目で判断するなど昔と変わっていません。

伝統・魅力を伝える

 現在は約30haの茶園で、「やぶきた」を中心に「さえみどり」「おくみどり」などを栽培しています。また、若年者にもお茶に興味をもってもらう機会になればと、めずらしい赤色の茶葉である「サンルージュ」の栽培等にも取り組んでいます。また、飯南を発信拠点に津市などにも店舗・カフェを出店し、お茶の伝統や魅力を伝えています。

安全・安心へのこだわり

 消費者の方に、自社のお茶が安全・安心ということを目に見える形で証明するためにASIAGAP※認証などを取得しています。昨年は、関西茶品評会で農林水産大臣賞と農林水産局長賞を受賞することができました。今後も先代から受け継いできた地域の風景を守るためにも、社員一丸となって取り組んでいきたいです。
※ASIAGAPとは、世界的に認定されている最高水準の農業生産工程管理です。

ページTOPへ