地域を支える生産者

2025年5月 茶生産者

 

安定した「美味しさ」を求めて

茶生産者
有限会社ヤマキ高橋製茶園さん

(左から)代表取締役 高橋 徹さん(62歳)
     取締役 加藤 千夏司さん(42歳)
     高橋 惠子さん(59歳)

プロフィール

約13haの茶園で「やぶきた」を栽培。5月に収穫する一番茶から、二番茶、秋番茶までを生産、販売し、年間60トンほどを出荷している。徹さんの趣味はゴルフで、惠子さんは温泉で疲れをいやすのが楽しみ。加藤さんは多趣味で、現在はアボリジニの楽器「ディジュリドゥ」にハマっている。

2代目として茶業を継承

 自分の親の代から始めた茶農家で、私が2代目で、就農して40年になります。販路拡大などを目指すため、2005年に法人化。2012年から加藤くんも加わってくれて、現在は役員3人を中心に、スタッフの力を借りながら生産・販売を行っています。

「美味しい」にこだわり

 昔ながらの製法を大事にしており、茶の加工には「丸胴蒸し機」を使っています。コクがあり、何煎目でも緑色のお茶が抽出できるのが特徴です。生産の面では、しっかりとした生葉を育てるため、有機肥料を使うことで茶樹の生命力を維持するようにしています。一番茶が芽を出してくる頃にはまだ気温が低くなり、霜が降りるような日もあるので、大切な新茶が影響を受けないよう、茶樹に風を送って霜を防ぐ「防霜(ぼうそう)ファン」が故障なく動いているかしっかり確認するよう気を配ります。気候変動による影響などもありますが、どんな状況であっても毎年美味しいお茶に仕上げることがプロだと思っているので、しっかりお茶と向き合っています。茶の生産が忙しくない時期にはきっする黒部などで対面販売もしていますが、直接お客さんから「美味しい」の声をもらえると、次のお茶も頑張って作ろう、という気持ちにつながります。

飯南地域のお茶の良さを広めたい

 飯南・飯高地域は昔から深蒸し煎茶の産地として続いており、その良さをもっと多くの人に知ってもらい、たくさん飲んでもらいたいという気持ちから、加藤くんが中心になって様々なことに取り組んでいます。お茶を飲んでもらうことはもちろんのこと、地域の飲食店で料理などにも使ってもらえるように、需要に合わせた商品作りなどもしています。飲食店では緑茶割りに使えるよう、きれいな緑色が出しやすい緑茶の粉末を作ってみたら良い評判をいただき、口コミで広がっています。ほかにも茶のパッケージのデザインや、キャッシュレスへの対応、SNSでの発信など、今の時代にあうよう色々意見をくれるので、頼もしい販売担当としても活躍してくれています。お茶を通して少しでも地域に貢献できるよう、今後も手を抜かずにみんなで一生懸命取り組んでいきたいです。

 

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