地域を支える生産者

2025年8月 梨生産者

 

香良洲梨の美味しさを広めたい

梨生産者
川北 浩也さん(55歳)

プロフィール

17年前に就農し、現在は香良洲梨部会の副会長を務める。約50aの面積で「幸水」「秀玉」など4品種を栽培。8月上旬から9月中旬にかけて自身が運営する直売所で本格的に販売する。海営眺めて癒されるのが好き。

品種を絞って栽培する

 父が梨農家だったので、もともと手伝いとして携わっており、17年ほど前に本格的に継ぎました。父の代は120aほどの面積でさまざまな品種を栽培していましたが、自分が継いだ後は面積を半分に減らして品種も現在の4品種まで絞っています。香良洲梨部会に所属しつつ、県外の梨農家で構成される「円谷会(つぶらやかい)」に所属し、様々な梨農家とのコミュニケーションをとり、情報交換を行っています。

大きいだけではない梨を作りたい

 どれだけ大きくても味がおいしくなければいけないと私は思っています。おいしい梨を栽培するために、工夫は惜しみません。例えば、いい葉を作るため肥料の与え方ひとつにもこだわり、防除を行き届きやすくするために丁寧に葉の剪定を行います。また、防除剤は既定値の最低使用量にし、安全安心に努めています。

 私が栽培している園地は面積が狭いですが、ジョイント栽培を取り入れることで、無駄なエリアをなくして収量が多くできるように工夫しています。ジョイント栽培は枝葉を広げず、木と木同士をつなぐ栽培方法で、枝葉が広がっていない分、あちこちに実がならず、収穫も比較的楽にできるのが魅力です。

 今年度は昨年心配された黒星病やカメムシの影響はあまりなさそうですが、雨が降ってほしい時期に少ないことが影響して果実が肥大しないのが心配です。

香良洲梨を広めるために

 私が運営する直売所では、青もぎせず、熟成させた完熟したものをお客さまへ提供し、本来の甘い梨を楽しんでもらえるようにしています。毎年夏の猛暑や資材の高騰もありますが、可能な限り適正価格で販売していきたいと思っています。世代が変わってもリピーターでいてくださるお客様もいます。買いに来てくださる方の期待に応えるため、収穫を増やして1人でも多く香良洲のおいしい梨を食べてもらえるように持続的な農業に取り組んでいきたいです。

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