地域を支える生産者

2022年8月 梨生産者

「物は試し」を繰り返し、新しい風を吹かせる

梨生産者
醍醐 和幸さん(40歳)

プロフィール

6年前に就農し、父母と共に73aの面積で栽培。「幸水」を中心に「豊水」「あきあかり」など計8品種を手掛ける。仕事と休日のメリハリをつけ、ジムに行ったり映画を見に行ったりと、休みをとることも大切にしている。

美味しい梨をなくしたくなかった

 家が昔から梨農家で、小さい頃からよく手伝いをしていましたが、28歳頃に親から継ぐかどうかを聞かれました。梨栽培だけでの経営は厳しいとは思っていましたが、この美味しい梨が食べられなくなってしまうのは悔しいと思い、売り方を工夫すれば何とか出来ると考え、就農を決意しました。決意してからは、今までのやり方のままではダメだと思い、勤めていた会社を辞めて愛知県でバイトや派遣社員といった雇用形態で働いたり、雇われるのではなく自分から仕事を受けに行ったりするなど就農するために様々な働き方を経験しました。

「今まで通り」を続けないこと

 手伝いをしていた時とは違い、必要な資材の調達や、防除の仕方などわからないことは多々ありましたが、両親を見よう見まねで実践していきました。その中で様々な職場で得た経験をもとに、効率よくできる部分を変えて、良かった部分は継続し、うまくいかなければ元に戻すということを繰り返しています。「自分のやり方が絶対に正しい」と思わないことを心がけており、柔軟に対処するようにしています。
 農園で直売しているので、その日に用意した分が完売すると達成感があります。最近はできていませんが、試食した人が「美味しい」と言ってくれると心の中でガッツポーズをするほど嬉しいです。時期によっては一度に5品種並ぶ時もあり、食べ比べができるのはここでしか味わえない面白さだと思っています。

「香良洲梨」を守るために

 香良洲梨の最大の魅力は「美味しい」ことです。香良洲梨を守り続けていくためにはもっと知名度を上げ、産地全体が活気づいていかなければなりません。そのためには新規就農しやすい体制を作っていくことが大切だと思っています。「休みがないし儲からないけど農業だから仕方がない」といった現状を変え、一つの事業として成り立っていくようにしていくことが今後の大きな目標です。

 

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