地域を支える生産者

2023年4月 茶生産者

茶で働き手とお客さんの人生を豊かにしたい

茶生産者
有限会社 茶工房かはだ
代表取締役 村瀬 貴昭さん(40歳)

プロフィール

「茶工房かはだ」として約25haの茶園を管理。年間約130トンを生産し、松阪市飯高町にある自店舗のほか、JAや直売所等で販売している。また、安心を届けるため、ASIAGAPや有機JASなどの認証も取得している。

代表取締役に就任して

 わが家を含めた地元の茶農家3軒が共同経営する「茶工房かはだ」に入社して、今年で17年目。もともと茶農家である親の後を継ぐ気でいたので、自然に就農を選びました。今年の3月からは代表取締役になり、ベテランから若い人までが楽しく働くことができる会社を目指して検討しているところです。現在茶園の管理は主に6人で行っていますが、ベテランの方も長く働くことができるように機械化を進め、新人でも自発的に作業ができるよう、作業のマニュアル化を行う予定です。「茶農家は休みがない」というイメージがありますが、作業できる人数を増やすことでみんなが休むことができ、かつ品質も落とさないというのが理想です。

美味しいお茶を生産するために

 うちの茶園は飯高町内の様々なところにあります。場所や年によって条件なども異なるので、毎年12月に土壌診断を行い、診断結果を基に肥料の専門家に相談しながら施肥設計をして新茶に備えていきます。茶は木なので施した肥料の結果がすぐに出るわけではないところが難しい部分でもありますね。
 また、現在は「やぶきた」がほとんどですが、お客さんに選択の幅を広げてほしいのと、茶の品質を均一化させるために、今後様々な品種の茶を植えていきたいと思っています。

たくさんの方に美味しいお茶を届けたい

 茶を直売することで、実際に自分たちの作ったお茶をどんな方々が買ってくれているのかがわかるようになり、意見も取り入れることができるようになりました。店舗では茶に触れるきっかけ作りとして、夏に茶のかき氷を販売しており、一緒にお茶を出すことで飲んでいただく機会にもなっています。
 もうすぐ新茶シーズンです。チーム一丸となって手を抜かずに熱意をもって作業することで、自分たちが一番おいしいと思う茶をたくさんの人に届けたいと思います。そうすることで「お茶」そのものの評価を上げたいですし、より美味しいお茶ができると思っています。そして僕たちのお茶を飲んでくれる方々の人生も豊かにしたいです。今後は海外も視野に入れ、多くの方にお茶を届けるために挑戦していきたいです。

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