地域を支える生産者

2023年6月 赤シソ生産者

空いた畑を活用し、地域を支える生産者に

赤シソ生産者
長谷川 和男さん(73歳)
    好子さん(67歳)

プロフィール

和男さんの退職後、農地を活用して農業を開始。冬にはブロッコリー、春からは赤シソを栽培する。4人の孫たちが取り組んでいるラグビーの応援をするのが楽しみ。

空いた時間と農地を活用

 仕事を退職して時間が空いたことと、もともと家に空いている畑があったので、これらを活用して農業を始めたのが5年前です。まずはブロッコリーを始めましたが、冬の間だけなので、夏にも何かできないかとJAに相談したところ、この地域の特産物である赤シソの生産を勧められたことをきっかけに始めました。妻と二人で協力しながら作っているのでどうしても手が回らない部分もありますが、充実しています。

省ける労力は削減し、必要な部分に手間をかける

 これまでこの地域の赤シソ栽培の主流は、苗場で苗を作り、ある程度育ってから本圃に移す植え替えの方法でした。しかしこの方法だと植え替えてしばらくは生長が遅くなってしまうのが難点でした。そのため、我が家では本圃に直接種を蒔いて育てる「直播き」を行っています。しかしこの方法も大変な点はあり、播種後の保温のため、畑全体にマルチを掛ける必要があるのでコストと労力がかかります。JAではセルトレイで苗を作ってから定植する方法も試験され、うまく育っているようなので、来年からはそれを取り入れていきたいです。
 気を付けているのは虫の防除です。他の作物と比べると虫が付きにくい作物ではありますが、すべて手作業で防除を行います。赤シソはそのまま食するものではありませんが食品ですし、購入していただいた後に嫌な気持ちにもなってほしくないので、できる限り防除したいですね。

赤シソの良さを知ってほしい

 今年は4月の気温が安定せず、生長が遅れ気味です。出荷までの残り1か月でどれだけ大きくなるか、自然次第ではありますが多く出荷できるように努めたいです。
 赤シソは梅干し用としての需要が主流ですが、近年は個人で梅干しを漬ける家庭が少なくなり、新たな需要が大事になってきています。最近、赤シソジュースが健康に良いと話題にもなったようなので、この機会に赤シソの良さが広まってほしいです。
 ブロッコリーや赤シソの栽培を始めてから、毎日の生産管理で充実しています。赤シソの生産者は減少傾向にあるので、私たちのように退職後に時間や畑がある方はぜひ一緒に赤シソの栽培をやってみてほしいですね。私たちも長く続けられるよう、健康維持に努めて頑張ります。

※4月時点で記事を作成しています。

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